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第6話
writen by ドンデッチ
俺はどうすればいいのか分からず、頭の中を整理することだけで精一杯だった。
言いたいことは山ほどあったのに、動揺していて言葉が全く出てこなかったんだ。
「闘ってくれ、か…。なんかあんまり実感ないんだよなぁ」
先生たちから解放され俺は廊下を歩きながらボンヤリそんなことを考えていた。
俺の後ろに誰かが近づいているのにも気付かずに。
パカンッ!
「イテッ!なにすんだよ!」
振り返ってみると、そこには部活は終わったらしく制服姿の紗季が立っていた。
「なにボーっとしてんのよ。まあ、いつものことか」
「…別に」
「ん〜、張り合いないなぁ。なんか悩み事でもあんの?悩みなんてなさそうな顔してるのに」
なんとも酷い言われようだ。けど、さっきの話は紗希や祐希には話したくなかった。
「祐希は?」
「祐希ならゲーム買ったばっかりだし」
…祐希の問題点。すさまじい運動オンチとゲームオタク。
この2、3週間は一緒に帰ることはないだろうな、なんてふと思った。
「悩みがあるんなら話しなさいよね。聞くだけ聞いてあげるわ、話のネタに」
「丁重にお断りさせていただ―…」
その時、窓の外から轟音が聞こえた。部活帰りであろう生徒たちの叫び声も聞こえてくる。
「な、なんだ今の音…?」
俺たちは窓から校庭の方を覗いてみた。すると校庭には月のクレーターのような穴が空いていた。その中心には―…
「ア、アクマ…?」
俺と紗希は同じ言葉を口にした。本でしか見たことはないものの、ピンと尖った2本の触覚や尻尾。鋭そうな牙、爪。100人中98人は悪魔というであろう姿をしていた。
生徒が校舎へ非難していく中、その流れに抗う者がいた。
「…ユリッチ!?」
悪魔は誰かを探しているのだろうか、キョロキョロと辺りを見回している。
そして自分に近づいてくる人間がいることに気づいたのかユリッチに視点を合わせて… 笑った。
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