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第15話
writen by ちょむ
「青葉ぁ。安住ぃ。上杉ぃ」
「はぁい」
「梶原ぁ。…」

いつも通りに授業は始まろうとしている。
「純夜。先生、なんかお疲れみたいね」
そりゃ疲れるさ。あんなのと闘った後なんだから。
「そうだなぁ。…俺も疲れたよ」
「え?」
「沙季ぃ、膝枕してぇー」
「バッカじゃないの?そんなこと言ってる暇があったら魔記号の1つでも覚えなさいよっ」
そう言ってまとめたノートをこっちに寄せてくれた。入院してた間のノートが、相当溜まってたみたいだ。
だけど正直頭の中はそれどころじゃなかった。

――父さん、母さん、デブリス、グラス、先生たち、魔物――

母さんにはデブリスのことや父さんのことを話さなきゃいけない気がする。それに、藤田先生だって知っているんだろうか。

明後日全てが終わること。 …そうか、今気付いた。俺の使命、俺が選ばれた理由は、終わりを伝えることなんだ―――。

      ※

「藤田先生、上杉から手紙です。私も読んだのですが、今朝の魔物が言っていたことも考えると、先生も早めに目を通された方が良いかと思います。色々気になることはあるのですが、私は一先ず出張があるのでこれで失礼します」
「そうですか、お疲れ様です」
手紙を受け取った藤田は早速中を開く。

『今度の日曜、魔物が一斉に攻撃を仕掛けてきます。それと、今度の戦い以降、魔物は現れなくなります。デブリスが消えるからです。また詳しい話は会ってから話します』
藤田はメモと閉じると、椅子に体を預けて息を吐いた。
「やっぱり彼の息子だったのか…。終わるんだな、ついに…」

       ※
「母さん、俺、明日魔物と戦ってくるから」
台所に立つ母の動きがぎこちなくなった。必死に落ち着こうとしているのがわかる。
「なんで、純夜が…!?」
「…父さんに会ったんだ。向こうの世界を終わらせるって言ってた。そうしないと魔物がこっちの世界に溢れてめちゃくちゃになるって…。だから、戦ってほしいって。明日が最後になるはずだから」
「…純夜は、帰ってくるんでしょ?ちゃんと」
今にも泣き出しそうな顔だ。
「うん。前みたいに入院はするかもしれないけど…必ず帰る」
「…なら、がんばって」
そう言って母さんはぎゅっと手を握ってくれた。瞳にいっぱい涙を溜めて。
「うん、ありがとう」
なんだか俺まで泣きそうになった。

部屋に戻ると、ユリッチからメールが届いていた。
『明朝9時に学校で待機。遅れたら承知しないぞ。』

はいはい、遅れるかってーの。



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