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第16話
writen by mac.
いろいろと考えこんでしまい、あまり眠れないまま夜が明けた。
今までのこと、これからのこと、こっちの世界のこと、それから向こうの世界のこと。
何で俺なんだろう。
ごくごく普通の、どこにでもいる学生のつもりだったのにな。
もうすぐ始まる。そして……もうすぐ終わる。
約束の時間の1時間前、俺はすでに校門にいた。
気持ちが落ち着かず早く家を出たが、結局することはない。
「さて、何して待とうかな」
そんなことを考えていると、後ろから肩を叩かれた。
「……純夜」
「うわぁ!……って何だ、沙季か」
「そんなに驚くことないでしょう。……で、何してるの?」
「何って、えっと……」
言葉が出なかった。
みんなに心配させたくなかった。
「ま、言いたくないならいいわ」
そう言うと、沙季は俺に背を向けた。

「……たい」
「え?」
「絶対帰って来てよ。何日入院したって、どんなにボロボロになったっていいから……」
沙季は泣いていた。
何となく感づいていたのだろう。
「……待っててくれ。必ず帰る。約束するよ」
沙季は何も言わなかった。
俺は何も言えなかった。

沈黙がしばらく続いた後、沙季がこっちを向いた。
「約束、破ったら承知しないわよ。たとえ病院だろうと地獄だろうと、一発殴りに行くからね」
沙季はもう泣いてなかった。
「地獄まで来るのは勘弁してくれよ。じゃあ、俺そろそろ行ってくるわ」
「ホントに……気をつけてね」
「あぁ」
そして俺は運動場へ向かった。

「何だ上杉、早いな」
運動場にはすでにユリッチがいた。
「そっちこそ、まだ50分も前じゃねーか」v 「……落ち着かなくてな」
ユリッチも同じだった。
俺もユリッチも、それっきり何も言わなかった。
ユリッチは空を見ていた。

他の先生達が集まって来た。
校舎の時計がもうすぐ9時を知らせようとしている。
「おはよぅ♪純夜くん、昨日は眠れたぁ?」
圭ちゃん先生は相変わらずのテンションだったが、目は真剣だった。
「バッチリですよ」

「上杉、覚悟はいいか?いいな。」
ユリッチはまだ空を見ていた。
「おいユリッチ、俺に選択権は無しかよ」
「ユリッチはやめろと言っているだろう。……っと、さっそく魔物のお出ましだ」
一瞬突風が吹いて、バリバリと音を立てて景色が揺らいでいく。遠くから3体の魔物が現れた。
真ん中にはバルバロスがいた。

「ゼーテノケイヤクシャ、タオス。スベテハ、ブエナトロスサマノタメニ」

どうやらブエナトロスとかいうヤツが魔物のボスらしい。

『ジュンヤ、イクゾ』
「あぁ」

こうして最後の戦いが始まった。



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